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食欲は2種類ある!食べてもいい本物の空腹&食べてはいけない偽物の空腹の見分け方

本記事は医師による監修の下執筆されております。

空腹感は人間が生きていくために必要な『身体からの信号』。その空腹感に従って食欲を満たすことは、とても大切です。

空腹の状態が続くと低血糖が起こり、めまいや脱力感、集中力の低下などの症状が現われることもあります。しかし、空腹だからといって間食を多くしたり、1日3食以上食べてしまったりするのはNG。

というのも、人間が感じる空腹には生理的理由で起こる「本物の空腹」と感情的理由で起こる「偽物の空腹」の2つがあるからです。

「偽物の空腹」に騙されていると、どれだけがんばってもダイエットは上手くいきません。

そこでこの記事では、それぞれの空腹との向き合い方や、自分にとって無理のない空腹時間を作るためのアドバイスをまとめました。

この記事に書かれていること

食べちゃダメ!?偽物の空腹とは

偽物の空腹とは、エネルギーが体内で足りている状態で感じる空腹です。

「目が食べたい」という言葉があるように、おいしそうな食べ物を見たり、思い浮かべたりした時に食欲が感じる空腹は、偽物の空腹なのです。

お腹が減ってないのに空腹を感じる理由には、私たちの脳の機能が関係しています。

食べ物を見たり、思い浮かべたり、においをかいだりすると、脳はこれらの情報をもとに「その食べ物がおいしいかまずいか」を判断します。

脳はおいしいものをご褒美だと感じるので、「これはおいしいものだ」と判断すると、 摂食中枢が刺激されて食欲が沸いてくるのです。

一方、苦手な食べ物を見たり、 思い浮かべたり、においをかいだりしても、「食べたい」とは思わないですよね?これは脳が「まずい」と判断することで満腹中枢が刺激され、食欲には繋がらないためです。

偽物の空腹が起きるきっかけ
  • 歩いていたら美味しそうなカレーの匂いがしてきた(嗅覚)
  • SNSを見ていたらラーメンの画像が流れてきた(視覚)
  • からあげがじゅわっと揚げられる音を聞いた(聴覚)

このように五感が刺激されると、過去の記憶が呼び起こされ、空腹感を覚えます。脳が「おいしかったなぁ」と思い出すことで、「また食べたい!」という欲求が引き起こされるのです。

ほかにも、ASMR動画や大食い動画を見ていてお腹が空いたり、糖質制限中なのに家族がショートケーキを食べる姿を見て結局食べてしまったり…。偽物の食欲にあらがえず、苦い経験をしたことがある人も多いはずです。

食べても大丈夫!本物の空腹とは

本物の空腹とは、自分の体内でエネルギーが足りていない状態で起きる空腹です。

空腹は、体内のエネルギーがなくなり、血糖値が低下することで起こります。

血糖値は、血中のブドウ糖の濃度。これが低下すると、私たちの体はエネルギーが少なくなり、体内に蓄積されていた脂肪が分解されます。

すると遊離脂肪酸が作られ、摂食中枢を刺激。胃が収縮したり、唾液が出たりするとともに、脳から「エネルギーが減っているから栄養をください」というサインが送られます。

体のエネルギーが減り、お腹が空く。これが本物の空腹感なのです。

本物の空腹感があるときは、食事をするとエネルギーが補給され、血糖値が空腹時の2倍ほどに上昇。すると満腹感が生まれ、食欲もおさまります。

そして5~6時間経つと再び血糖値が下がり、空腹感を覚えるという繰り返しです。

なお、食後2時間程度でお腹が空いてしまう場合、体の「糖化」が原因かもしれません。

糖化は、体内のたんぱく質と脂質が結びつき、変成してしまった状態のこと。血糖値がピークになる食後1時間ほどのタイミングで甘いものを食べたり、ドカ食いで血糖値が急上昇したりすることがきっかけで糖化が起こります。

糖化が起こりやすい食事をしていると、インスリンが分泌されるタイミングがズレてしまい、血糖値が急降下。すると、脳から「栄養をください」というサインが出て空腹を感じてしまうのです。

糖化を予防する食生活は、以下で紹介する偽物の空腹への対処法と共通していますので、引き続き要チェックです。

偽物の空腹への対処法3STEP

STEP1.3食の食事時間を決める

偽物の空腹を抑えるためには、まず、3食の食事時間を決めることが大切です。

というのも、食事と食事との間隔を空けすぎたり、1回のエネルギー摂取量が少なすぎたりすると、偽物の空腹が生じやすく、ドカ食いに繋がる可能性が高いためです。

起床時間や休憩時間、寝る時間などを考慮しながら、あなたにとっての最適な食事時間を決めましょう。

理想的な食事時間については諸説ありますが、最後の食事から次の食事までの時間は4~6時間空けるのがベストです。

STEP2.空腹を前向きなものと捉える

「空腹」と聞くと、「飢え」や「エネルギー不足」などマイナスなイメージを抱きますよね。

しかし、見方を変えると、空腹時間は胃が休んでいる時間です。

食べ物が胃に入ってから消化にかかるまでの時間は3~5時間なので、食事をする間隔が近かったり間食が多かったりすると、胃の中には常に食べ物がある状態に。

すると、胃はずっと酷使され続け、いつまで経っても休めません。

つまり、食べ物が消化されて胃の中に何もなくなった状態(=空腹)にのみ、胃が休めているということなのです。

胃も臓器なので、酷使し続ければ身体に障ります。

そのため、空腹を感じたときには「胃が休めているんだな」と前向きに捉え、体を労ってあげましょう。

STEP3.なにも口にしない時間を徐々に増やす

偽物の空腹感に左右されないためには、なにも口にしない時間を増やすことが重要です。

誤解しないでほしいのですが、「お腹が空いていても絶食しなさい」というわけではありません。

何も食べない時間が増えると、当然体のエネルギーが正常に減っていき、脳が「栄養をください」とサインを出します。

エネルギー不足になったときに感じる空腹感こそ本物の空腹感ですので、適切なタイミングでエネルギー補給ができるというわけです。

また、最初に決めた食事の時間も「お腹が空いてない」と感じたら食べなくても大丈夫です。

お腹が空くまで食べない癖がつくと、中途半端な空腹時の食事が辛くなるので「あ、これは偽物の空腹感だったんだな」と気づけるようになるでしょう。

一方で、本物の空腹感を満たす食事をすると、いつもより幸福度が高く感じられるはずです。

本当の空腹を満たさなければエネルギー不足になりますし、偽物の空腹を満たし過ぎれば、エネルギー過多で太ります。バランスを考えることが大切ですね。

オートファジー(自食作用)で痩せることが可能

先ほど、なにも口にしない時間を増やすことが大切だと述べましたが、その目安は12~16時間です。

というのも、人間にはオートファジー(自食作用)という仕組みが備わっており、自分で自分の細胞を分解できるからです。

2016年に大隅 良典さんがオートファジーの仕組みを解明したことでノーベル生理学・医学賞を受賞したほか、青木 厚さんが書いた『「空腹」こそ最強のクスリ』がベストセラーになったことからも話題になった概念ですね。

このオートファジーが働くと、生きるために必要な分子がつくり出されるため、食事による栄養供給がなくても一時的なエネルギーが得られます。

一方で、オートファジーが低下すると肝臓に脂肪が溜まったり、生活習慣病が引き起こされたりすることも。

ダイエットだけではなく、健康長寿やアンチエイジングの分野でも注目されているので、ぜひオートファジーの活性化を目指してほしいところです。

オートファジーが働き始める条件
  • 最後の食事から16時間ほど経ったあとに働き始める
  • 細胞の飢餓状態を作る必要があるため、カロリーのある飲み物は避ける

たとえば、20時に夕食を食べたら、翌日の12時まで断食することでオートファジーが働き始めます。

断食に慣れていないと、食事を我慢できなくなったりイライラしたりする可能性もあるので、徐々に食べない時間を増やしていけば大丈夫です。

無理を続けることで反動的なドカ食いに繋がる恐れもあるので、楽しみながら取り組むためのマインドセットを心がけてみてくださいね。

空腹感は身体にとっていいことがたくさん!

空腹感があるとすぐにお腹を満たしたくなってしまうものですが、人間には「本物の空腹」と「偽物の空腹」があります。

偽物の空腹に惑わされ、エネルギーが足りている状態で食べ続けてしまえば、カロリー過多による肥満や糖尿病、内臓疲労などが引き起こされるリスクも高まるので要注意。

一方で、なにも食べない時間を増やし、本物の空腹を感じたときにのみ食事をすることで、食事への幸福度が高まります。

また、胃を休めるほか、オートファジーが働くことによるダイエット効果や集中力の向上にも繋がります。

もちろん、体が必要としている栄養素を摂らなければエネルギー不足になってしまうので、頑なに食べないのもNGです。

ただ、「必要以上に食べている気がする」「偽物の空腹に惑わされている気がする」という場合は、「これは本当にお腹が減っているのか」と自問自答することで過度なエネルギー摂取を抑えられるでしょう。

この記事のまとめ
  • 空腹には「本物の空腹」と「偽物の空腹」の2種類がある
  • 本物の空腹=体のエネルギーが減ったときに感じる空腹
  • 偽物の空腹=エネルギーが足りている状態で感じる空腹
  • 偽物の空腹感に左右されないためには、なにも口にしない時間を増やすことが重要
  • 16時間の断食を続けるとオートファジーが働き、ダイエット効果が期待できる

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